虫歯・歯周病を代表とするお口のトラブルは、常在菌と呼ばれるお口の中に常に存在する細菌が、免疫力を上回り組織を感染・破壊しながら進行します。 つまり細菌が存在する以上、発症のリスクは無くなることはありません。 通常のブラッシングでのコントロールでは限界があり、特に歯周ポケットの深部に存在する強い歯周病菌を排除することは非常に困難です。 また、歯の表面はバイオフィルムと呼ばれる細菌由来のたんぱく質膜で覆われておりその表面は酸性下で脱灰と呼ばれる構造破壊が徐々に進行しています。
ブラッシングもみなさん不得手な箇所などもありますから、そこを我々がサポートしていきます。 このプラークは取り除かなければ、しだいに固くなり歯のまわりに歯石を形成していきます。 歯石になるともう歯ブラシでは取り除くことはできません。 また歯石は歯と歯茎の境目の組織を破壊させ歯周ポケットを形成します。 さらにそのポケットにプラークがたまり、しだいに骨まで破壊されていきます。
歯周病の治療は歯石を取るだけかな?と思われる方は多いと思います。 歯垢(プラーク)が、蓄積して固くなったものが歯石です。 歯石になってしまうと歯ブラシ(セルフケア)では絶対にとれません。
①のような器具で一般的には歯石を超音波で砕いていきます。 しかし歯石がついている箇所は様々です。 歯周病が程度によっては、治療回数、時間が長くなる場合があります。 なぜならば歯は親知らずを除いて28本あり、それに歯の面は4面と仮定すると112面もの歯石除去が必要になるからです。
また図②のように歯周病が重度になっていくほど歯石は歯茎の中に入り込んで歯にくっついてしまいます。
そこで超音波だけでなく③のような手用の器具で歯石を取り除いていく必要があります。 頑固な歯石になる前に定期的にクリーニングをお勧めします。 痛くなってから、症状でてからだと病気は確実に進んでしまっていることが多くなります。 長く持たせるように一緒に頑張りましょう。